家庭用の洗濯機は大きく「縦型洗濯機」と「ドラム式洗濯機」の2種類。
あなたのご家庭では、どのタイプの洗濯機を使っていますか?
実は、全自動洗濯機の「縦型」と「ドラム式」を比較すると、両者はまったく異なる洗濯機。
洗濯機の中の洗濯槽が縦型なのか、それとも横型なのかにより、洗濯機の設計がまったく違うのです。
ここで、洗濯機の買い替えを検討していたり、今の洗濯機に不満のある方は、縦型とドラム式はそれぞれどのような特徴があるのか気になると思います。
では、洗濯機の「縦型」、そして、ドラム式の「横ドラム式」と「斜めドラム式」のメリットとデメリット、総合比較、おすすめの洗濯機をご紹介します。
家庭用洗濯機の種類
縦型洗濯機
家庭用の縦型洗濯機は2種類。
・縦型全自動洗濯機
・二槽式洗濯機
ドラム式洗濯機
家庭用のドラム式洗濯機は2種類。
・横ドラム式洗濯機
・斜めドラム式洗濯機
各全自動洗濯機のメリット&デメリット
縦型洗濯機
昔から定番の洗濯機といえば、縦型の全自動洗濯機。縦型洗濯機は洗浄力、省スペース性、振動と音、耐久性、価格のバランスが良い洗濯機。
メリット
・洗浄力が高い
・音と振動が少ない
・省スペース
・本体が軽量
・ドラム式より安価
→洗濯容量8kgのモデルは70,000円前後、10kgのモデルは100,000円前後。
デメリット
・簡易乾燥機能付きタイプの乾燥性能は期待できない
・ドラム式より多くの水と洗剤を使う
・洗濯槽の裏側にカビが発生しやすい
横ドラム式洗濯機
横ドラム式洗濯機はドラムが真横にセットされているタイプ。コインランドリーで使われているドラム式は横ドラム式洗濯機。
メリット
・洗濯、すすぎ、脱水、乾燥まで全自動でラク
・外干し不要のため、春の花粉症の季節も安心
・衣類の乾燥性能が高い
・縦型より節水効果が高い
・洗剤の使用量が少ない
デメリット
・洗浄性能が劣る
・音と振動が出る
→木造や軽量鉄骨造の2Fに本体を設置できない場合がある。
・乾燥時間が3~4時間と長い
・乾燥機能により衣類が傷みやすい
・洗濯槽の裏側にカビが発生しやすい
・設置スペースが必要
・本体が重い
斜めドラム式洗濯機
斜めドラム式洗濯機はドラムが上方に角度を付けてセットされているタイプ。斜めドラム式は洗濯物の出し入れがやりやすい反面、構造上、洗浄力が劣るという声があります。
メリット
・洗濯、すすぎ、脱水、乾燥まで全自動でラク
・外干し不要のため、春の花粉症の季節も安心
・比較的、衣類の乾燥性能が高い
・縦型より節水効果が高い
・洗剤の使用量が少ない
デメリット
・ドラムの角度が強いと洗浄力が劣る
→洗濯物がドラムの奥に偏ってしまい、洗浄効率が低下する。
・音と振動が出る
→木造や軽量鉄骨造の2Fに本体を設置できない場合がある。
・乾燥時間が3~4時間と長い
・乾燥機能により衣類が傷みやすい
・洗濯槽の裏側にカビが発生しやすい
・設置スペースが必要
・本体が重い
各種全自動洗濯機の性能比較
各種洗濯機の特徴をまとめると次のようになります。
性能 | 縦型洗濯機 | 横ドラム式 洗濯機 | 斜めドラム式 洗濯機 |
洗浄 | ★★★★ | ★★★☆ | ★★☆☆ |
脱水 | ★★★★ | ★★☆☆ | ★★☆☆ |
乾燥 | ★☆☆☆ | ★★★★ | ★★★★ |
節水 | ★★☆☆ | ★★★★ | ★★★★ |
衣類の 傷み | ★★★☆ | ★☆☆☆ | ★☆☆☆ |
カビ発生 | ★☆☆☆ | ★☆☆☆ | ★☆☆☆ |
振動 | ★★★☆ | ★☆☆☆ | ★☆☆☆ |
省スペース | ★★★☆ | ★★☆☆ | ★★☆☆ |
重量 | ★★☆☆ | ★☆☆☆ | ★☆☆☆ |
価格 | ★★★★ | ★☆☆☆ | ★☆☆☆ |
※縦型洗濯機の[乾燥]は縦型乾燥洗濯機の評価です。
※上記の表は当ブログ管理人の個人的な評価です。洗濯機の機種により、★の数と実態が一致しない場合があります。
縦型洗濯機
メリット
・高い洗浄力
・強力な脱水性能
・音と振動が少ない
・衣類が傷みにくい
・ドラム式より安価
デメリット
・基本的に洗濯、すずぎ、脱水までの全自動洗濯機
・簡易乾燥機能付きタイプの衣類乾燥性能は期待できない
・洗濯槽の裏側にカビが発生しやすい
別途、衣類乾燥機を使わないならば、縦型洗濯機は洗濯物を部屋干し、または、外干しする前提の全自動洗濯機となります。
縦型洗濯機の振動
縦型洗濯機の中に巨大なザルのような洗濯槽が縦方向にセットされています。縦型洗濯機の動作中、主に水平方向の振動が発生します。垂直方向の振動はわずか。
縦型洗濯機の動作中、洗濯槽が回転し、ジャイロ効果が発生します。これにより、洗濯槽が垂直方向へ起き上がろうとする力が発生します。これは、ベーゴマと同じ原理。
よって、縦型洗濯機の脱水時、洗濯槽を高速回転させることが可能。もちろん、脱水中、洗濯機本体が振動するものの、暴れるような動きにはなりません。
縦型洗濯機は構造上、物理的に振動が出にくい大きな特徴があります。
ドラム式洗濯機
メリット
・洗濯、すすぎ、脱水、乾燥まで全自動
・節水効果が高い
・洗剤の使用量が少ない
デメリット
・やや洗浄力が劣る
・洗濯機から音と振動が出る
→集合住宅で夜間の洗濯は慎んだ方がいいケースあり
・少ない水で洗濯して乾燥させるため、衣類が傷みやすい
・木造や鉄骨造の2Fにドラム式洗濯機を設置できない場合がある
・洗濯槽の裏側にカビが発生しやすい
ドラム式洗濯機の振動
ドラム式洗濯機の中にドラム(洗濯槽)が横方向にセットされています。ドラム式洗濯機の動作中、上下、左右、斜め方向のダイアゴナルの振動が発生します。
なお、正面からドラム式を見て、前後方向の振動はわずか。
ドラム式洗濯機の動作中、ゆっくり回転するドラムの中の洗濯物が上から下に落下し、たたき洗いによって衣類の汚れを落とす構造。脱水時、ドラムが高速回転するものの、縦型洗濯機ほどの回転速度ではありません。
ドラム式洗濯機のドラムは横方向にセットされているため、高速回転させると振動が激しくなり、本体が暴れてします。よって、脱水時のドラムの回転速度には限界があるようです。
このYouTube動画のPanasonic/パナソニック製ドラム式洗濯機は比較的静かなタイプかと思われます。しかし、脱水中、本体の振動が肉眼で確認できます。
70~80kgのドラム式洗濯機が上下、左右、ダイアゴナルの方向に振動するため、木造や軽量鉄骨の家では振動が気になるはず。
この振動が建物に伝わり、「ドラム式洗濯機で木造住宅が揺れる」といったユーザーの声は冗談ではなく、これは紛れもない事実です。
ドラム式洗濯機の振動を抑えるためには、脱水中のドラムの回転速度を遅くすればいいのです。しかし、これでは脱水効果が低下します。
このジレンマのはざまで揺れ動いているのがドラム式洗濯機なのです。
ドラム式洗濯機は洗濯、すすぎ、脱水、乾燥まで全自動で完了するのが大きな特徴。しかし、ドラム式という構造上、物理的にどうしても振動が出やすく、大きな長所と短所を併せ持つ洗濯機と言えます。
ドラム式洗濯機やミーレ洗濯機は木造の2階に設置不可
日本ブランドのドラム式洗濯機やドイツの「ミーレ洗濯機」は木造の2階に設置できません。2Fに水回りが設置されている木造の一戸建て住宅の場合、これは要注意です。
コインランドリーの横ドラム式洗濯機
ここで気付いている方が少なくないと思います。街中から郊外にかけてポツンと存在しているコインランドリーの横ドラム式洗濯機から大きな音や振動が出ないのは何故でしょう?
そして、コインランドリーで衣類を洗濯すると、汚れがきちんと落ちるのは何故でしょう?
理由はこちら。
理由1
コインランドリーの横ドラム式洗濯機は「業務用ドラム」。業務用は家庭用とは設計が異なり、本体がコンクリート床にボルトで締結されています。よって、ガタガタという音も振動も気にならないのです。
理由2
業務用の横ドラム式洗濯機のドラムは直径が大きく、衣類の叩き洗いが正常に機能するように設計されています。
おすすめは縦型洗濯機
乾燥まで全自動を切望する派
洗濯機に洗濯、すすぎ、脱水、乾燥まで全自動を切望する方は「ドラム式洗濯機」の一択となります。
共働き世帯で平日は洗濯する時間が無い、週末はゆっくりしたいなどの理由で洗濯に時間を掛けられない、あるいは時間を掛けたくないならば、「ドラム式洗濯機」が便利です。
洗濯物干しは手作業で構わない派
他方、洗濯物干しは手作業で構わないのであれば、断然、「縦型洗濯機」がおすすめ。
縦型洗濯機は洗浄力が高く、ドラム式洗濯機のような音と振動が出ません。更に、縦型洗濯機は十分な水量で洗濯する構造上、衣類が傷みにくいメリットもあります。
あと、衣類乾燥機には様々なタイプがあるものの、共通項として、衣類乾燥機を使用すると衣類が傷みやすくなります。衣類を大切にするならば、今も昔も自然乾燥がベストです。
二槽式洗濯機
昔懐かしい二槽式洗濯機は昭和を象徴する家電的なイメージがあるかもしれません。
今や、二槽式洗濯機を使っている家庭は少数派。二槽式洗濯機を見た事が無い若年層が多いことでしょう。
ところが今もなお、二槽式洗濯機は製造されています。二槽式洗濯機は今も、ガソリンスタンドや工場、美容院などで使われているようです。
この理由として、二槽式洗濯機は洗濯物の洗浄力が強いからです。
セルフのガソリンスタンドでは、ご丁寧に窓拭き用の水を含んだタオルが用意されています。
タオルで自動車の窓を拭くと、排気ガスの黒いカーボンや砂埃、花粉などであっという間に汚れます。そのようなタオルの洗濯には、二槽式洗濯機がピッタリなのでしょう。
メリット
・洗浄力が強い
・脱水性能が高い
・カビが発生しにくい
・省スペース、軽量
・構造がシンプルで故障が少ない
・洗濯機の中で最も安価
デメリット
・洗濯とすすぎ終了後、衣類を脱水槽へ移す手間が必要
・脱水槽が小さく、毛布などの脱水が困難
・脱水槽の中の衣類の重量バランスが悪いと、音と振動が発生するため手直しが必要
まとめ
当ブログの管理人の自宅では長年、縦型洗濯機が働いています。
縦型洗濯機の無視できないデメリットは、洗濯槽裏側のカビ発生。これは、ドラム式洗濯機も同様です。それ以外に、縦型洗濯機に不満を抱いたことがありません。
【洗濯機の槽洗浄】
定期的に酸素系、または、塩素系クリーナーで槽洗浄を行うことで、洗濯槽裏側のカビを予防できます。梅雨の時期から9月までは月に1回、槽洗浄を行うことで清潔さを保つことができます。
衣類の乾燥は外干し、または、内干し。洗濯終了後、洗濯機から衣類を取り出して、1枚1枚、物干しにセットする手間は必要なものの、衣類が傷みにくいメリットがあります。
総合評価から導かれた結論として、おすすめの洗濯機はこちら。
縦型洗濯機
総合性能が高くて振動が少なく、コスパが良い。
10kg前後の大容量モデル
洗濯機は大は小を兼ねる家電。洗濯容量が大きい洗濯機ほど、使い勝手が良くなります。
乾燥機能が無いモデル
乾燥機能が搭載されている縦型洗濯機は使い勝手が悪く、衣類が乾燥しにくく、電気代が高く、故障リスクがあります。
室内の紫外線対策、夏の暑さ、冬の寒さ対策
家族の中で、主に女性が洗濯機を使うことがほどんど。その他、女性は掃除などの家事で家の中を動くことが多く、窓ガラスから室内に入り込む紫外線を浴びやすくなります。
また、夏の暑さと冬の寒さは家族全員の共通する問題。
建物の中で「窓」が最大の弱点であり、夏の暑さの約70%、冬の寒さの約60%は「窓」が原因です。
これらの「窓」が関係する諸問題を解決する方法として、窓に貼り付けるガラスフィルムが最もコスパが高いと考えられています。ガラスフィルムが次のような問題を解決できます。
・紫外線
・夏の暑さ
・冬の寒さ
・プライバシー問題
・台風上陸時のガラス飛散
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